■海外ゲイ旅行の勧め■

 チェコ・プラハ
 

 
 

■プラハ・エピソード4 

◆地下鉄の美青年

--プラハの初印象--



 このプラハ旅行でいちばんハッピー
な気分になったのは、
なんと初っ端!

 成田からアムステルダムで乗り換えてプラハのルズィーニエ国際空港に着いた。
市内にホテルを予約していましたが初めて訪れる場所です。

空港から市内へどうやって行くかは分からない。
まあ何とかなるだろうってな気分でしたので、1万円をクローネに両替し、空港カウンターの『バス』とか書いてあるところで「市内に行きたいんですけど…」って訊いてみた。



 そしたら「そんなのトラム(市電)の何番に乗りゃあいい!」てなことを言う。仰せの通りその番号のトラムに乗ったが、切符をどこで買うかが分からない。

 車掌も居ないので、運転手に訊くと無言で『乗れ!乗れ!』ってな仕草をする。
『後払いなんだろう』と思いながらそのまま乗車。

 トラムからは団地のような古びた住宅が見える。
 途中の停留所ではプラハ市民がトラムに乗り降りしています。停留所で孫(?)を見送るお爺さん…、庶民的な景色です。みなさん質素な感じ。

ところどころに銃を掲げたいかにも『革命!』といった彫像が見えてくる。 いやあ、『元』社会主義の国だわあ。この殺伐とした雰囲気。
そう言えば『元』でも社会主義の国は初めてでした。

 トラムはなんか終点に着いたみたい。
 みんな降りてる。あれ?お金は?運転手に英語で訊いてもまた『いいから降りろ!』ってな仕草をする。けっきょく無賃乗車。
外国人はタダなのか?そんなことはないだろう。
なんか狐につままれた気分。

--誰か教えて!--


 着いたところは市内じゃなく、変な地下鉄の駅。何?地下鉄に乗って市内へ行けっちゅうんかい?そう言えばそういうルートがガイドブックに書いてあったけど、いきなりこの殺風景で人通りもないキッタナイ階段を荷物抱えて降りて行け!ってことですか?(ちょっときついワ)。

 階段を降りるとなんか改札らしき仕切があって、コインのみの切符自動販売機がひとつある。
 これ買い方が分かりません!チェコ語だし…。そもそも駅員らしき人がいないんですよここは。それにコインなんか持ってない、クローネは全部『札』です。

 誰かに訊こうにもみんなチャッチャカ、チャッチャカ改札を素通り。自動販売機に近寄って来る人は誰もいない…。 困り果てているとひとりの若い人が自動販売機にコインを入れ始めた。

 「すいません、市内へ行きたいんですが、僕のために切符を買ってくれませんか?札しか持ってないんです…」と英語でその人に頼みました。

その人、両替しようとしれくれたけど、その人も細かいコインが足りず崩れない。

 「いいですよ、このお札受け取ってください。市内までの切符が買えればいいですから」と僕。
 『ええ?いいんですか?』というような表情をしたその人、けっきょく僕のために切符を買ってくれた。やれ一安心。

--日本はワールドカップの国--

 で、その人、片言英語で「何処へ行くんですか?」と訊いてくれた。僕が「このホテルへ行くんです」と言うと、ちょっとためらった表情を見せた彼、「つれってってあげましょうか?僕もその駅で降りますから」と言います。 いやあ、ありがたい!お言葉に甘えましたよ。

 よくよくこの人を見るとまあなんと筆者のド趣味!
 さすがプラハ! Bel-ami(プラハを拠点とした美形ゲイビデオ会社)真っ青のいい男! 19歳だと言います。



 地下鉄でその子と片言英語でいろいろ話しました。サッカーをやってるので、日本はワールドカップのイメージがあるとのこと。「日本に行きたい」なんて言ってましたね。

 駅を降り「ホテルはすぐですよ」で残念ながら別れた。
まあゲイってわけじゃないんだろうし、会ったばっかりで互いにこれ以上突っ込むのも不躾(ぶしつけ)な感じがあったし
「ナイス・トゥー・ミーチュー」で握手。

 初めてのチェコ人がプラハのいちばんの想い出です。

 ちなみにトラムの乗車料金ですが、切符は停留所近場のタバコ屋で売ってる。そんなもん初めての人は分からんワ。改札などは無く、時たま停留所などで無作為の検札があり、切符無しだと高い罰金が課せられるという。これは地下鉄も同じ。う~ん、元社会主義らしいシステムですなぁ
(多分、多くの人がタダで乗ってると思う)。

《写真・裏通りはけっこう怖いです
(ダビッドサウナ近くのフロレンチェ駅東側)》

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