Since・2022年 and アーカイブ  
海外ゲイ旅行の勧め
海外各国の
ゲイプレイス
旅行案内・体験記
Traveling abroad record and
introduction of gay Place
Since・2022年 and アーカイブ  
海外ゲイ旅行の勧め・掲示板
上記掲示板には、海外情報、ゲイ情報、思い出話、
経験談、感想、相談、宣伝、クレームなど、
海外旅行に関することなら何でも書いてください。
 

 
■チェコ・プラハ・ゲイ旅行■ Vol.1
 

●チェコ共和国 プラハ ・ 交通・観光
 Czech Republic  Prague
 『ゲイを打ち出したイメージ商品などが最近注目され始めている東欧のチェコ共和国に行ってきました。いろいろゲイ施設を廻ってきました。(南島健太郎)』
 と、いう書き出しで当時のゲイ雑誌『薔薇族』に筆者ことfanta(南島)が書いたのは、2003年の夏頃。実際にプラハへ行ったのは2003年の2月、他コーナーのオランダと同時期の渡航でした。

 今回ここに表示したチェコに関する内容は2003年に『薔薇族』に掲載された記事と基本的に同じですが、現在は2006年の8月です。時間が経っていますので状況は変わっているかもしれません。またその後(つまり2003年から2006年までの間に)、チェコに関する新しい情報も(日本にて)入っておりますので、そこら辺も付け加えたいと思います。ただし本文にも述べておりますが、荘厳なプラハの街並みはそうそう変わるものではないでしょう。

  右写真は聖ヴィート大聖堂のステンドグラス(部分)。タイトル部分の街の写真もfanta(南島)のオリジナルです。  【記・2005年8月・南島健太郎(fanta)】

 

 日本人にとって東欧というと社会主義国エリアであった印象が濃く、ゲイ事情などは、堅苦しい、大人しいといったイメージを持ってしまいますが、昨今のネットにおける東欧のゲイページはたいへん派手。

 プラハを拠点とする優秀ゲイポルノ会社Bel-Amiの活躍もあり、東欧とくにチェコ共和国に注目が集まっています。

 チェコ共和国は1993年1月、スロヴァキアとの連邦を解消、従来の社会主義体勢から離脱し、現在は大統領制で二院制の立法機関をもっています。

 一説にはチェコ物価が安いこともあり「ヨーロッパにおけるタイのような位置づけなのでは?」という噂もありました。

 さて、近年すっかりハマってる筆者の海外ゲイ旅行、今回はチェコ5日間、オランダ6日間でした。はたしてチェコの噂は本当なのでしょうか?

 最初に訪れたチェコ共和国の首都プラハ。結論から言うと、アジアのタイのようにゲイ産業華やかということはありません。しかし、人口約121万人都市らしく人口に応じたそこそこのゲイ施設があり、表だってはいないが潜行して活性しています。隠された分、かえって淫靡なムードがあります。

 観光も含め、後日訪れたオランダのアムステルダムよりプラハの方が筆者にとってはいい印象。これは思いもよらなかったこと。

 公用語はチェコ語。英語はそこそこしか通じません。プラハの雰囲気がよく分かる最近の映画はアクション映画の『トリプルX』、『ミッションインポシブル』です。

●上写真は、プラハ城内黄金小路近くの美術館前に立つ少年裸像。クリックすると大きくなり裏も見られます。

 

■■ プラハ観光 ■■


 ガイドブックなどに「街全体が博物館のようだ」と書かれていて、まさにそれは本当でしたね。
 とにかく街全体が荘厳で、地盤沈下するんじゃないかと思うほど重たく歴史ある建物がドーンと連なり、どの建物の外壁にも彫像が突き出ている。

 建築物の観光にはさほど興味がなかった筆者ですが、その様相には目を見張りました。とくにプラハ市内小高い丘に鎮座しているプラハ城、城内にある聖ヴィート大聖堂、この荘厳さ、これには度肝を抜かれます。これは必見。

 また、14世紀に建設され全長500m以上に及ぶカレル橋、この橋の欄干にずらりと並ぶ見事な彫刻像。 他にもユダヤ人街のシナゴーク(ユダヤ教の宗教施設)やユダヤ人墓地、これらも見応えがありました。

 日本人の観光客はまるで見かけませんでしたが、観光各地には日本語の解説書も販売していて、プラハは筆者の経験上、上位に挙がる観光都市だと思いました。     

 印象に残ってるのはオペラ(?)の呼び込み。ちょうど劇場の前を通りかかると「これからモーツアルトが始まりますよ。観ていきませんか?」と英語で僕に話しかけてきた。オペラには見識の無い筆者ですが、あの時無理にでも時間を作って観ておけば良かったなと後悔しています。

●写真上・「荘厳なプラハ城内・聖ヴィート大聖堂」。

・写真左・「市街よりプラハ城を望む」。
・写真右・「カレル橋より西市街を望む」。

 

■プラハ・エピソード1 ◆みんな見る!

 とにかくね、プラハの人はみんな僕を見るんです!いくら見られるのが好きな露出趣味者の僕でも日常的に普段の恰好ををジロジロ見られるのは不愉快。「何見てんだよ!テメー!」って言いたくなるくらいみんな見る。

 これ僕が特殊な恰好をしてるとかじゃないんですよ。これ東洋人だからです。珍しいの!彼らには。地下鉄乗れば一斉に見る!トラムに乗れば一斉に見る!ハッテンサウナへ行けば一斉に見る!まあ、チラッと見て終わりだけどね。その中でジロジロ見る人が残るって感じです。

 後で実感したけど彼らにとって東洋系の顔つきはひとくくりに「チーノ(東洋人)」。日本だろうが韓国だろうが中国だろうが台湾だろうがタイだろうが…(以下略)ひとまとめにチーノ! まあ日本でもひとまとめに「白人」だけどもさ、なんだかねえ? 

 でも、道を訊くと片言英語で一生懸命教えてくれます。北欧のように向こうから「教えてあげましょうか?」なんてことは無いけど、突破口が開けばフレンドリー。単に東洋人が珍しくて物怖じするのと、言葉の問題なんだろうと思います。

 僕がプラハに滞在した5日間、とにかく東洋人は見かけない。そりゃどっかにいるんでしょうが、見かけないんですワ。逆に見かけた東洋人は良く覚えてる。ユダヤ人街ですれ違った日本人旅行者と思われる女の子。互いに凝視しましたね。ハッテントイレでゲイを見分けるあの雰囲気ですな。

 日本人らしき人はその子だけ。あとは中華レストランの中国人。もちろん雰囲気中国だけど、そのレストランに入ってなんかホッとしたワ。ウエイターで華人の若い子が何か話しかけてきたけど分かりませんでした。多分「あなた中国人ですか?」って訊いたんだと思う。

 彼らにとっても東洋人が珍しいのだ。なんか親切だったなその人。チャーハン頼んだら日本の3倍ぐらいの大盛りが出てきた。全部食べ切れませんでした。

●写真上・「小山マラー・ストラナより市街中心地を望む」。
 ・写真下・「どの建物にも彫刻が施されている」。


 
 
■チェコのゲイ状況■ チェコのゲイ雑誌は『アミーゴ』『MAXXX』『Gay Kontakt』など代表的なところで4誌。他にショップの『シティフォックス』で独自にゲイビデオ紹介冊子を出しています。

 とくに隔月刊の『アミーゴ』は、90ページの薄めの雑誌にもかかわらず、通信欄、情報、写真などけっこう充実した内容。ゲイマップも見やすく掲載されていて施設案内も詳しい。

 ゲイ雑誌について、実際ゲイサウナで目撃した印象的なことがあります。ゲイサウナにはたいてい飲食ができるカウンターなどがありますが、そこで数人のチェコ人ゲイがカウンタースタッフとこの『アミーゴ』を囲み、写真通信欄の「この子がタイプだ」とか言いながら大いに盛り上がっていたことです。ゲイ雑誌がチェコのゲイの間では中心軸になってる感じがしました。

 他にもゲイ写真雑誌『PRINC』など、ゲイ雑誌の中身はすべて修正無しで派手。通信欄も裸の写真付き。これもちょっと意外。

●写真左上・ゲイ雑誌『アミーゴ』と『MAXXX』の表紙。

●写真左中・ゲイ雑誌『アミーゴ』のグラビア。

●写真左下・『MAXXX』の内容、読者通信欄。修正無し。



 この短い期間で、また、筆者が行ったゲイ施設だけで、チェコ人の印象述べるのはたいへん恐縮ですが、チェコ人ゲイは一言で言うと『渋い』です。

 みなさん体格が良くでっかい。顔つきも目が細く渋め。Bel-Amiのようなソフトな美形をイメージしていた筆者にはこれも意外(と言うか残念)。

 西欧製のゲイビデオで『チェコ軍隊もの』をたまに見かけますが、そのイメージがホントのところいちばん近いような気がします。実際街では軍服を着てる人をけっこう目にしました。

 社会的な面については、同性のパートナーシップ制が過去に2回、チェコ議会で審議されたことがありますが、最終的には却下され実現することはありませんでした。同性愛についての問題が真剣に話し合える土場の国であることは確かでしょう。

●写真下・、左から、ゲイ雑誌『PRINC』、『MAXXX』のグラビア、Foxboy』のグラビア


 
■プラハ・エピソード2 
◆けっきょくゲイホテルは諦めた。

 海外ゲイ旅行はやっぱりゲイホテルに泊まるのが醍醐味。ゲイのみの情報、良い出会いもある。

 近年の海外滞在にはもっぱらゲイホテルを利用してる筆者ですが、当然ここプラハでもゲイホテル宿泊を考えていました。
 各ゲイガイドにはプラハのゲイホテルとして6軒ほど紹介されている。でも写真を見る限りプラハのそれはあまり豪華なイメージではなく、他国での経験ではゲイホテルって便利な場所でないことが多いんですよね。

 そんなわけで、いつも僕は初日のみ一般ホテルを予約して現地に着いてから直接ゲイホテルを探し、実物を見て宿泊を決めることにしている。

 もちろんタイ・バンコクのバビロンのように事前に良い評判を聞いている場合はその限りではありません。日本から予約しちゃいます。

 しかし、ここプラハのゲイホテルに関しては、いろいろ情報を探りましたが、生の評判を事前に得ることができませんでした。

 世界ゲイガイドブック『スパルタカス』に大きく広告を載せている某ゲイホテル。「まずここを見てみよう」と決め、地図で住所を確認し地下鉄の駅を降り、夜道をテクテクと歩いていきました。

 プラハの中心地区から数キロ離れた地点。街灯に照らされた古い街並みをあっちに行ったりこっちに行ったり。20世紀初頭に建てられたという古い団地…。途中、妖怪ゴーゴンが出そうな墓地がドドーーンと…。人通りもほとんどありません。

 道に迷ってここがどこだか分からない。地図を見ようにも暗くて地図が見えない…。ポツリポツリと居る人に片言英語で道を聞きならら(と言うか相手が英語が分からない)やっとのことで番地と記載されていた名前の建物を見つけた。

 なんか第二次世界大戦レジスタンスの隠れ家みたいな団地。建物の入り口に並んでる呼び鈴のひとつには、広告に載っているのと同じような名称が手書きで書いてある…。

 ここまで来たんだから呼び鈴を押してみました。うんともすんとも応答無し…。いずれにせよここには泊まりたくありません。他のゲイホテル?もういいよ。ドッと疲れたワ。けっきょくプラハでのゲイホテルは諦めたのでございます。すいません。

●写真・プラハのゲイプレイス地図。番号が書いてあるところが何かしらのゲイ施設。バー、サウナ、ショップ、ゲイホテルなど。左の川はモルダウ川。17の上の橋がカレル橋。中央の44あたりがプラハ市街の中心地だが、ゲイ施設はおおむねへんぴな場所にある。(この地図左右で2.5キロ程度)。

 このサイトの内容を無断転用することはできません。 Copyright(C) 2005-2022 minamishima All rights reserved