■フィンランド・
ゲイ旅行の勧め■

 Vol.1 ヘルシンキ観光

 
●ヘルシンキゲイ情報

 本文のヘルシンキについての記事は2002年の春のものです。したがいまして、情報は古くなっています。当時無かったゲイ専用サウナも現在は数店営業しています。そこら辺のヘルシンキ最新情報は下記のサイトをご覧になってください。

・ヘルシンキ・ゲイ・センター (英語・フィンランド語)
http://www.herculesgayclub.com/
・ヘルシンキ・ゲイガイド (英語)
http://www.z-lehti.fi/gayguide2006.pdf
《写真はヘルシンキ・ゲイガイドより
 
●白夜の逆、昼でも真っ暗

 フィンランドの首都ヘルシンキに行ってきました。このフィンランド旅行は4日間、この後、スウェーデンの首都ストックホルムに5日間でした。いろいろゲイ関連の場所を回ってきました。(南島健太郎)

 何故この時期、フィンランド、スウェーデン?と言いますと、フィンランドの首都ヘルシンキに筆者の友人(ネパール人)が留学したので、会いに行ったというわけ。どうせはるばるフィンランドに行くなら、近隣諸国へ立ち寄ろうと、北欧で一番ゲイ関連施設が多いスウェーデン首都ストックホルムにも寄りました。

 近年、閣僚の同性結婚が報じられたノルウェーにも行きたかったのですが、時間的、金銭的に余裕がありませんでした。

 ヘルシンキでは街の人にたいへん親切にしてもらいました。

 筆者が訪れた1月はいちばん日が短い季節。

ヘルシンキでは朝9時頃にやっと明るくなって、午後3時頃には暗くなり始めます。逆に夏は日が長く、北の方は白夜になります。

《北欧地図・フィンランド(ヘルシンキ)》

 
●ヘルシンキとヘルシンキのゲイ状況

 ヘルシンキはフィンランドの首都で、人口約50万人。街のいたるところに湖や公園が残っています。

 日本でいえば、街の規模、歴史を残した雰囲気ということで金沢に近いですね。もちろん建物の作り方は全然違いますが。いわゆる北欧の街、写真などで報道されているイメージそのままのしっとりした落ち着いた街です。

 別項のストックホルムとは違ってヘルシンキは、筆者が事前に持っていた街のイメージをくつがえすようなことはありませんでした。

●零下10度


 ヘルシンキの1月の平均気温は零下10度。零下の世界なんて初めてで、筆者は行く前に北国の人に防寒具の話を聞いたり身構えていましたが、行ったらどっこい日本のスキー場の寒さみたいなもんで、いささか肩すかしでした。

 ただ手袋は持っていって正解でしたね。帽子は現地で買いました。

 ケバブ(KEBAB)という日本で言えば牛丼吉野屋とマクドナルドが合体したようなファーストフード定食屋があり、ボリュームたっぷり。気取らない食事にはけっこう役立ちました。追記・ケバブはアラブ系の食事です。

《ヘルシンキ市内写真》

●フィンランド人


 みなさん申し合わせたように金髪、面長、細い目、背が高い。いわゆる北欧の人でした。あまり他の民族は見られませんでした。フィンランド人は大人しく、紳士的な印象を持ちました。親切にしてもらいました。




●ヘルシンキのゲイ状況


 これも金沢を思い浮かべれば分かりやすいでしょう。
 金沢の人口は45万人ですから、店の数、ハッテン場の数などけっこう共通しています。基本的にゲイ施設の多い少ないは、都市人口に比例していますね。

 世界ゲイガイドの『スパルタカス』ヘルシンキの項目には、バーが7店、ダンスクラブが2店掲載されています。ゲイサウナが1店掲載されてますが、これはすでに閉店しています。現在、ヘルシンキ市内にゲイ専用営業ゲイサウナは無いようです(2002年時点、2007年にはゲイサウナがあります)。現地のゲイ冊子を見ても、ゲイ施設の数は同様な状況でした。ゲイ関連施設は、一所にまとまるのではなく、まるでバラバラの場所にあります。

 『スパルタカス』に載っているセックスショップ6店の内、3店を訪れました。
 どこも8畳ほどスペース、男女もののビデオや本が中心で、その中にゲイものが混じっているといった感じ。専用のゲイショップではありません。アメリカやヨーロッパ諸国のゲイポルノ本、ビデオの中にフィンランドゲイ冊子が1種類ありました。

●フィンランドのゲイ雑誌

 『BOYZTOWN』というモノクロA4版30ページの冊子。普通の本屋には見あたらず、ポルノショップに置いてありました。6.7ユーロ(約750円)。

 筆者が手にしたのは、2001.12月〜2002.3月号で、季刊と思われます。この号ではバンコクの紹介が2ページ、通信欄が10ページ、漫画が4ページなどの構成。

 男性ヌード雑誌は、日本で言えば紀ノ国屋や三省堂のような一般の大型書店に専用のコーナーがあり、女性ヌード雑誌に混じって堂々と販売されていました。もちろんもろ出し写真です。

 ラック式の棚の音楽雑誌コーナーの隣がヌード雑誌コーナーであったり、全く一般雑誌と同等に並んでいます。その光景はちょっとカルチャーショックでした。立ち読みしてる人はいません(筆者だけ)。

《写真上から、ヘルシンキの住宅地、湾岸を走るトラム、ヘルシンキ中央駅、バー、Lost&Found 入り口、フィンランド・ゲイ冊子『BOYZTOWN』表紙》

 

■ヘルシンキ・エピソード1 

パスポート提示無し?

 旅行者にとってパスポートは必需品。もちろんパスポート無しには海外には行かれない。日本人は馴染みの国ならスルスルと入国できるけど、入国審査ってそこそこ緊張するもんです。まあ筆者もちょっと緊張。

 ヘルシンキ空港に到着して、自分の荷物を受け取って、さて入国カウンターへ行こうとしました(これが各国通常パターン)。

 ところがところが、荷物受け取りの場所から自動ドアをくぐったら、もう空港の外。あれ?! 入国審査も税関も無い。確かに成田出発するときと、飛行機乗り換えのコペンハーゲン(デンマーク国)で、サラッとパスポート見せました。しかし、フィンランド入国時には何もない。

 いくら3ヶ月以内はビザ不要とはいっても、その国に入るときパスポート出さないという体験は初めて。これはちょっとカルチャーショック。北欧はシステムがしっかりしているという自信の表れなのだろうか? 日本本国に日本人が帰るときでも、成田じゃパスポートの顔、照合されるのにね。

 入国はすぐに出てしまったヘルシンキ・ヴァンター空港ですが、数日後の出国のときにしっかり見学しておきました。建築デザイン、施設設備、クリーンさは国際的最高水準。フィンランドの洗練されたセンス!

《写真・ヘルシンキ・ヴァンター空港》

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